2014「パリ国際ランジェリー展」レポート グンゼ博物苑 メンズインナー素材知識

はるか昔、人類が猿人から原人に進化した際に脳の発達により熱が出るようになって体毛が退化し、汗腺による体温調節をするようになりました。氷河期がきて、その厳しい寒さをしのぐため、動物や樹木の皮をまとったのが衣服の歴史の始まりと言われています。
そして現在、メンズインナーに使用されている素材は、大きく天然せんいと化学せんいがあります。そのなかでも歴史の古い天然せんいは、植物を原料とする綿や麻と動物からとれる絹や羊毛に分かれます。化学せんいは、まだ生まれて100年ほどの歴史しかありませんが、現在、もっとも多く消費されているせんいです。原料により合成せんい、再生せんい、半合成せんいなどに分かれます。
メンズインナーの素材も、用途や機能によりこれらのさまざまなせんい素材を使い分けて、マーケットニーズに応えています。
それでは、簡単に各せんい素材の特長をご紹介します。
綿花のせんいを紡いで出来ます。綿花のせんいの細さや長さで肌ざわりの良さが違ってきます。特にインナーに必要な吸湿・吸水性に優れ、丈夫で肌になじみます。
静電気の発生やアレルギーの心配もありません。
欠点は、しわになりやすく、長年着用しているとごわごわしてきます。
綿花のせんいを紡いで出来ます。綿花のせんいの細さや長さで肌ざわりの良さが違ってきます。特にインナーに必要な吸湿・吸水性に優れ、丈夫で肌になじみます。静電気の発生やアレルギーの心配もありません。欠点は、しわになりやすく、長年着用しているとごわごわしてきます。
植物の幹、茎、葉などから採取されます。ヨーロッパでは、19世紀まで亜麻(リネン)の下着が一般的でした。
放熱性が良く、吸湿・吸水性に優れているので、着心地が涼しいのが特長です。また、せんいの凹凸感や均一に染まりにくいのが、かえって独特の風合いを生み出します。しわになりやすいのが欠点です。
かいこの繭から取り出されるせんいです。起源は、紀元前約2700年の中国の神話時代と言われています。軽くてしなやかな肌触り、上品で美しい光沢、深みのある色合いが魅力のせんいです。保温性、吸湿性にも優れています。 紫外線による黄変や洗濯、摩擦に弱く丈夫さにかけますが、最近のバイオ技術によりその欠点が解消されたシルクが開発されています。
原料により、羊毛(ウール)と獣毛(カシミヤ、アンゴラ等)があります。その歴史は古く、紀元前8000年頃のメソポタミアまでさかのぼれます。 保温性、吸湿性、撥水性、耐久力があり、しかも伸縮性にすぐれ、しわになりにくいせんいです。洗濯により縮みやすく、毛玉が出来やすいのが欠点です。 しかし、これらの欠点は、最近の技術で解消されたウールせんいも開発さてれいます。
絹を人工的に作ることから始まった化学せんいは、
今日、その種類も多く、原料により、合成せんい、再生せんい、半合成せんい、無機せんいに分かれます。
ここでは、インナーに主に使用されている
合成せんいと再生せんいについて
ご紹介します。
石油などを原料として、化学的に合成された物質から作りだされたせんいです。
最近の合成せんいは、用途に応じた機能加工せんいが数多く開発されており、スポーツインナー用素材として活用されています。
ナイロン・・・鮮やかな発色性、強い、柔らかい、しわになりにくいのが特長。速乾性に優れる反面、吸湿・吸水性に劣るのが欠点。
ポリエステル・・・軽くて丈夫、速乾性、プリーツ性に優れている。さらに、加工によりさまざまな風合がだせ、しかも他せんいとの親和性がよく、組み合わせて幅ひろく使用。欠点は、吸水性に劣り、静電気をおびやすい。
アクリル・・・ウールに近い性格のせんい。美しい発色性、かさ高性があり、柔らかで保温性に富む、しわにもなりにくい。丈夫なため、ピリングが発生しやすいのが欠点。
木材パルプや綿の実から綿花を取った後に残った短いせんいに含まれるセルロース(せんい素)を薬品で溶かし、せんいにします。レーヨンは絹のような光沢とドレープ性に優れていますが、しわになりやすい、水に弱いなどの欠点があります。それらの欠点を改良したのがキュプラです。
・ ファッション/アパレル辞典 小川龍夫著 繊研新聞社
・ やさしい繊維の知識 繊維学会編著 日刊工業新聞
・ 化学せんい及び化学繊維の手引き2005 日本化学繊維協会
・ ファッションビジネスガイド2005 繊研新聞社